■問題提起
錦田愛子(中東地域研究/東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所)
板垣雄三(西洋史・中東地域研究/東京大学名誉教授)
■日時 4月25日(土)18時開場・18時15分開始(21時終了予定)
■場所 文京シビックセンター区民会議室4階ホール
[所在地]文京区春日1ー16 ー 21
[地図]
http://www.city.bunkyo.lg.jp/sosiki_busyo_shisetsukanri_shisetsu_civic.html
[交通]東京メトロ丸の内線・南北線後楽園駅徒歩 1 分
都営地下鉄三田線・大江戸線春日駅徒歩1 分
JR総武線水道橋駅徒歩8分
■参加費 800円
イスラエル国家のあり方が根本的に変貌をとげ、パレスチナの地で複数の民族が対等に共存する。例えばそのような希望は手放さないが、他方、限りある一生をできるだけ「まし」なものとして生きたいと、誰もが思うようにパレスチナ人も思うだろう。
ホスト国におけるパレスチナ難民の地位、国籍取得の可能性、移動する際に起こる問題等々を、民族全体の獲得目標との距離からだけではなく、パレスチナ人一人一人にとっての自己決定権の観点から検討する。
そしてパレスチナ人にひたすら後退を強いるような「現実的思考」とは違う〈現実〉を把握する可能性について考えたい。
今年2008年はイスラエル建国によってパレスチナ社会 が崩壊し、パレスチナ人が難民化された大災厄〈ナクバ〉から60年目の年 です。パレスチナを取り巻く状況と抵抗運動のあり方が劇的な変化を遂げたこの歳月をふり返るとき、そしてこの地における出来事が世界全体と関わりをもつことがかつてないほど明らかにされている現状に思い至るとき、この〈ナクバ60年〉が単なる回顧や一区切りとして切り縮められてしまってはならず、問題を共有しうる領域を広げるための〈窓〉として真に生かされなくてはならないと感じます。
人権や民族自決といった普遍的に依拠しうる概念が これほどないがしろにされ無力化されたパレスチナという場所にあっては、さまざまな立場の人々の活動/研究領域における経験知が共有され、多様な方法が蓄積・共有されることが必要です。その努力の表現として私たちミーダーン〈パレスチナ・対話のための広場〉は、できるだけ多様な視点からの問題提起を受けとり、持続的に討論をする機会をもつことを選びました。参加される方それぞれによって〈広場〉が続けられ、至るところに拡散されることを願っています。